注 b83yrの『』の関連SSですが、あの雰囲気を壊したくない人は読まない方が良いです(苦笑)


b83yrさんの『罠』勝手にAFTER

『わな?』

 

 

アキトが帰ってくる。
ネルガルの応接間でエリナからそう告げられたとき、ユリカとルリは狂喜した。
既に聞いているアキトの身の上。
だから、2人は待とうと決めていた。
夜、眠れずに何度も2人で語り明かして、そうやって耐えたアキトの不在。
それが、ようやくアキトが帰ってくる。

しかし、エリナは更に一言付け加えた。

「私は彼に抱かれた・・・・・・」

その言葉は、確かにショックだった。
しかしだからどうしたというのだ?
そう思う気持ちの方が強かった。

「そんなの、良いんです♪
アキトが帰ってきてくれるなら♪」

そう言い切るユリカを見て、ルリは驚きながらも納得という顔をしていた。
エリナ自身は苦く笑い、しかし何も言わずに部屋を出ていった。

エリナの一言は、表面にはかすり傷程度の物しかユリカに残さなかった。
しかし、その毒はユリカの心を深く蝕んでいく。

再会の後、ぎこちなくも徐々に打ち解けた会話をしていくアキトとユリカ。
変わったけど変わっていないアキトの声、表情、しぐさ。
ユリカは嬉しくて、しかしどこかに痛みを覚えた。
最初はチリッという感覚。
それがやがてチクリというものになり、そしてはっきりズキンと痛み始める。
自分に向けられたアキトの笑顔なのに、どうしても自分の知らない時間にエリナに向けられていただろう同じ笑顔を考えてしまう。
なまじ冷凍睡眠させられていたため、自分の知り得なかった時間という残酷さがユリカを責める。

優しいアキト、不器用な微笑みを向けるアキト、自分を抱きしめるアキト。
しかし同時にエリナを抱きしめているアキトが脳裏に浮かぶ。

あれほど焦がれたアキトとの時間が苦痛に感じ、また苦痛に感じる自分が許せなくて、ユリカはいつしかアキトを避けるようになる。
解っているのだ、ユリカにも。頭では。
しかし感情がどうしても納得しない。
ルリの部屋に行き泣いたことも何度もあった。
電話でエリナを罵倒したこともあった。
ユリカの人生にとって最悪の時間であった。

そして、ついにユリカはアキトと別れた。
アキト自身無理を感じていたのか、お互いに酷く納得した別離。

ルリに報告したとき、彼女は珍しく動転した。
しかしそれでも黙って事実を受け入れたようだった。

アキトとの別離は、このところ煮詰まっていたユリカの頭を晴れやかな物にした。
重しが取れ、霞が晴れたような気分。
ようやく落ち着いてアキトとの事をユリカは考え始めた。

結局、エリナの一言が、あの時には気が付かなかったけど自分には受け止められない重さだったのだとユリカは気が付いた。
軽く受け取った言葉の重みに、心が悲鳴を上げたのだと。
どうしてもアキトとエリナのことが頭から離れない。
そう、アキトのどんな行動や表情からもエリナを連想してしまう。
エリナのことが頭から離れないのだ。

 

 

「・・・・・・あれ?」

ふとユリカは固まった。

ちょっと整理して考えよう。
何を見てもエリナのことを連想する。
いつもエリナのことを考えている。
エリナのことが頭から離れない。

ユリカは真っ赤になった。

「・・・・・・もしかして、これって恋?」

そしてユリカは「思い当たる」。
そういえばナデシコ時代からいつもエリナは自分に絡んできた、そうそう、「アキトアキトばっかり言ってるんじゃないわよ!」っていつも怒っていた。
あれはきっと、あの時からエリナは私のことを見ていたに『違いない』。
きっとアキトのことも・・・・・・ううん、「絶対に」そうだわ。
ああ、でも女同士だし、ユリカ、困っちゃう・・・・・・でも、気持ちは嬉しいのよね・・・・・・そう、嬉しいって事は愛なんだわ!
エリナさん、いままでごめんなさい!でも、もう悲しい思いはさせないわ!

思いこんだら一途なユリカ。
早速ネルガルはエリナの所にダッシュした。

「エリナさん、ううん!「エリナ」は私のお姉さま!」

そう言いながらエリナに抱きつくユリカ。

「ちょっと待ちなさい〜〜!!」

じたばた逃れようとするエリナだったが、やがて抵抗は力無くなっていった・・・・・・

そして、『罠』本編のこの文章に話は繋がる。

その後、エリナさんとユリカさんが結婚して家庭を持った時・・私は、心から祝福した、これでもう、『自分の男』を取られずに済むと

二人の結婚の話をアキトさんに話した時、私は残酷な笑顔で彼を見ていたと思う・・・

 

 

 

はっぴーえんど。


b83yrの感想というか言い訳とというか(苦笑)

いや〜、やりたかさんに突っ込まれてしまいましたねえ(苦笑)

実は以前、チャットでも言われてたんですけどね

『その後、エリナさんとユリカさんが結婚して家庭を持った時』

これって、ユリカ×エリナになったんですね?って(笑)

確かに、そういう意味にもとれる事は取れるし、本当なら、『ユリカさんとエリナさん、それぞれが別の男と結婚して』とでも直しても良かったんですけど、あえて直さなかった理由は、これを待っていたからだったり(笑)

一応言っておくけど、これはあくまでも『電波』で、エリナとユリカが女同士で結婚なんてしてないですからね

・・・・・でも、ユリカだと本当にあり得そうに思えるのは私だけだろうか?(苦笑)

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