『・・・どうやら運命はまわり始めたようだな』
『ええ。事実は変えられないわね』
『あの子にすべてを託そう。彼女ならこのデータを活かしきれるだろう』
『そうね・・・私たちは、人が踏み込んではいけない領域に入ってしまったのかしら』
『そうだな・・・人は本来その時間しか生きられないから努力する。知らなくていいことがあるように、知ることが許されないこともある・・・』
『せめて、これからの世界がいい方へ行くように・・・』





ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピッ。



遠くで聞こえる目覚ましの音に、アキトは跳ね起きた。
以前は使い道のなかった目覚まし時計は、ここ数年のアキトの生活では欠かせないものになっている。
空調が効いた部屋で、何故か寝汗をかいたらしい。
「夢、か・・・」
汗で濡れたシャツを剥ぎ取るようにして脱ぐと、シャワー室へ向かう。
少し冷ためのお湯を出すと、頭から浴び、ぼんやりとした意識をはっきりさせる。
(昨日の話のせいかな・・・)
体を水滴が流れる感覚が心地よい。
はっきりとしてきた頭で、アキトはイネスの言葉を思い返していた。





『どうして木星蜥蜴の襲撃がわかったのか、ね』
『・・・・・・うん』

『結果だけじゃ、満足できないのね?』
『話せないこと、なのか?』
『あの・・・私がいるから、ですか?』
『いいえ。別にそういうわけじゃないわ。ただ・・・』
『夢を見るんだ』
『え?』
『姉さんにはずっと前に話したと思うんだけど、白い戦艦とか、知らない女性とか、あと長髪の男とか。もちろん、夢だってわかってるんだけど、デ・ジャ・ビュって言うんだっけ?そういうのもあったりしてさ・・・姉さんのもそれと関係があるんじゃないかと思って』
『アキト』
『え・・・何?』
『それは夢よ。あくまでも。そういうのだったら私にだってあるわ。というより、私の研究なんてひらめきに左右されることも多いから、人よりそういう感覚が発達してるのかも知れないわね』
『でも、イネスさん、それだけでアキトさんを地球に送ったんですか?』
『・・・そうよ』
『・・・嘘、ですね。何か知ってるんですか』
『はあ・・・。私だって予感だけで動くこともあるわ。それがアキトの安全に関わるのなら、尚更よ』
『・・・・・・・・・』
『姉さん、俺たちは家族じゃないのか?隠し事なんて・・・』

『・・・ごめんなさい。私にもよくわからないのよ。自分のことがね。ただ、不吉な予感に対して自衛行動をとっただけ。それで納得してちょうだい』
『姉さん・・・』
『イネスさん・・・』





完全に納得はできなかった。
が、イネスの様子から、それ以上聞き出すのが無理であることはよくわかった。
少なくとも、その時の自分のことがよくわからない、と言うイネスの真剣さは、アキトとルリにも嘘ではないことを悟らせた。

そして、話はボソンジャンプの解明へと進んだ。





『・・・ボソンジャンプが時間移動だってことよ』
『ボソンジャンプが、時間移動・・・』
『そうよ、ルリちゃん。あなたもジャンプした時に気づいたんじゃなくて?テニシアン島で』
『それほど時間が経っていないのを不思議には思いましたが・・・』
『アキト一人なら、正確に現在へ戻れるけど、あなたにはまだそこまでは無理だったから。少し時間がずれたのね』
『待てよ、すると未来へ跳ぶことも・・・』
『でも、ボソンジャンプはイメージで跳ぶものですよね。未来のイメージなんて不可能なんじゃ・・・』
『そうね。私がこのことを話さなかったのもそこなんだけど。過去を別の場所をイメージして、その過去へ飛ばして時間を戻して現在へ返す。その途中、つまり現在へ戻す計測に干渉して意識的に過去で立ち止まることは可能でも、逆は無理でしょうね。そもそもイメージができないし。中途半端なイメージでジャンプすると何が起こるかわからないから、未来へのジャンプはまあできないと思っていた方がいいわね』
『不可能ではないってこと?』
『理論上はできなくないけど・・・例えば1時間後の密閉された空間とかね』
『無意味ですね』
『無意味ね。だから、危険なだけで得るところは何もないわね』





「未来を知る、か。とんでもないな」
アキトは呟く。
自分では知りたいとも思わないし、イネスもあまりにも危険性が高すぎると言っていた。
その通りだろう。
時間移動はあまりにもリスクが大きい。
それが例え過去へ跳ぶのだとしても。
よほど正確にイメージし、遺跡に伝達しなければ、誤った時間軸に跳んでしまう可能性がある。
最悪の場合、親殺しのパラドックスに陥って、無限にループする時間の輪から出られなくなるかも知れない。
時間移動は本来、人間には永遠に解決できない問題をはらんでいるのではないだろうか。
過去でさえこうなのだから、未来ならなおさらだ。
そんな危険に自ら首を突っ込むようなことは、とても考えられない。

『それを解決するべく作られたのが、遺跡であると推測できるわ』

だからと言って、その遺跡の解析すらできていない状況では。
(ボソンジャンプはできる限り使わない方がいい、ということかな)
そうまとめようとするのだが、もやもやは晴れない。
(時間の移動・・・火星の生存者。現在、過去、未来・・・)
何かが繋がりそうで、繋がらない。
(姉さんは確かに、現在最高の科学者だ・・・。でも)
アキトは悩む。
思考の先巡りが早過ぎないか。
まるで、何もかも知っていたかのような発言をする時がある。
『常人とは頭脳が違うのよ』
そう言われてしまえば、そうなのかも知れないが。

アキトは、水流の止まったシャワーの前で、それに気づかないように立ち尽くしていた。










「カキツバタが?!」
クルーが一斉に声をあげる。
その前に一瞬の沈黙が訪れたのは、皆が信じられなかったからだろう。
「正確には、カキツバタと第2艦隊火星方面部隊の一部、ですが」
プロスの言葉はさらに耳を疑う内容だった。
火星でチューリップに飲み込まれ、未だに何かを隠匿している気配のあるネルガルに所属している、カキツバタ。
第5次月面奪還作戦に従軍もしていたため、当然木連人の存在も知っている。
常に重要な作戦に携わって生死を賭けてきた彼らが、軍や政府が自分たちの暗部を覆い隠していたことを知って、驚きが怒りに変わったことは想像に難くない。
その怒りは当然、地球の上層部に向けられ、今回の行動につながったのだろう。
月面で出会ったカキツバタのクルーは、ナデシコとは対照的に真面目で、明確な目標を持って戦艦に乗っていることを伺わせる瞳をしていた。

そんな彼らの行動は理解できるが。
「まさか、第2艦隊の軍人まで加わっているとは・・・」
ジュンが、まだ信じられないという口調で言葉を吐く。
元々軍人であったのは、ユリカ、ジュン、ヤマダだけだ。
この3人は連合軍の軍人がどんな人間であるか、体験している。
それだけに他のクルーたちより、衝撃は大きいのだろう。
特にジュンは代々軍人を輩出してきた、連合軍でも屈指の家柄の出である。
その点ではミスマル家も同様であるはずだが、ユリカはそれほど動揺を見せていない。

『カキツバタの目的は、木連との和平だ。賛同した部隊の戦力は凡そつかんでいるのだが、現在の消息まではこちらでも把握しきれていないのだ』
作戦フロアに展開された通信ウィンドウから、ヒラヤマの申し訳なさそうな声が流れる。
「どのくらいなんです?」
曖昧なアキトの質問に、ヒラヤマは明確に答える。
『火星航路守備部隊の内、第3、第4大隊が同行している。大隊の旗艦リアトリス級が2隻、駆逐艦80隻といったところだ。各大隊長は少佐だから、佐官は2人だけ、まあ、それほど大きな戦力ではないな』
「それだけで木星まで辿り着けるのか?」
リョーコの疑問には、プロスが答えた。
「月面でこのナデシコから脱走した白鳥少佐を覚えていますか?」
「ああ、あのゲキガンガーな人だよね。ヤマダ君とそっくりな」
「ええ、どうやら彼が木連で和平を推進しているようでして」
『通信傍受が可能だったのはここまでだ。木連内部でどのような方向性になっているのか、まったく不明だ。カキツバタが木星へ向かっているのは当然なのだが、追撃に出たカトレアを中心とする部隊は、P-3Vエリアで木連の攻撃を受けて立ち往生しているようだ』
「ヒラヤマさん」
今まで沈黙していたユリカが声をあげる。

「大体の状況は皆にもわかってもらえたと思います。アスカ・コーポレーションの方針を聞かせてください」
肝心要の部分である。
連合軍との協力体制によって月宙域の哨戒行動を採っていたが、ナデシコの戦略行動決定権はあくまでアスカに、それもインダストリーではなく実質的にはコーポレーションの上層部が握っている。

その方針がはっきりしなければ、徒にクルーの間に動揺を広めてしまうだけだ。
『ミスマル艦長、あなたはどうしたい?』
ヒラヤマは逆に聞き返す。
対してユリカはあくまでも慎重だった。
「それはナデシコの自主的行動を認めるということですか?」
『約束はできないが、君たちの希望が通るよう、努力しよう』
「俺たちも行こうぜ!艦長」
大声で主張したのは、驚いたことにヤマダだった。
クルーの視線が意外性を伴ってヤマダに注がれる。
いや、リョーコとヒカル、それにアキトとアキトから話を聞いていたルリを除いて。
「何だよ、みんな。カキツバタは和平のために行動してんだろ?だったら俺たちも・・・」
「いや、お前がそんなこと言うなんて思わなかったからよ」
ウリバタケが心底意外だ、という表情で言う。
「何となく戦争好きそうでしたもんね」
「メグちゃん、本当に戦争が好きな人間なんていないよ。ヤマダ君だってさ。人は見かけによらないよ」
勝手な感想を言い合うクルーに戸惑うヤマダ。
「まあまあ、取り敢えず艦長のご意見は?」
プロスがまとめると、全員の視線がユリカに移る。

「ナデシコは同一行動を採りません」
静まり返るブリッジ。
自分らしくありたい、と全情報の公開を提案したユリカらしくない、とそう思っていたのだが。
「艦長らしいですね」
ルリが小声で呟く。
「連合軍とも足並みを揃えるつもりはありません。現時点ではそのどちらの行動も最善とは思えませんから。木連の実態が把握できていない状況で和平交渉を行うのは無謀ですし、だからと言って、それを妨害する行動を採るのも本意ではありません」
一呼吸おいて、集まったクルーを見渡す。
「これは私個人の考えです。ナデシコのクルーの総意ではありません。独断で行動したくありませんので、少し時間を頂けますか?」
『わかった。3時間待とう。それまでに回答をお願いしたい』
ヒラヤマのウィンドウが消える。

「3時間で決めろって、結構きついですよね」
「そうだなあ。艦長の意見もわかるが、戦争を好きでやってるわけじゃねえからなあ。本音では早く戦争が終わるならその方がいいって思うしよ」
メグミにウリバタケが返す。
「つまり、後10時間後には、アスカに集められている情報整理と報告書が整うということだ。諜報部で報告書の提出を遅らせるぎりぎりの時間を与えてくれたんだよ」
「アキト君・・・でもさ〜」
「ミナトさん、それに皆も。課長の最大の譲歩だと思って欲しい。3時間でも諜報部の能力が疑われてしまうんだから」
「・・・そうですね。メグミさん、艦内には?」
「あ、はい。全艦放送してあります」
「各班長は担当部署の意見をまとめて、2時間後に第2会議室へ。ブリッジクルーはここで行います」










「艦長!前方150Kmに敵艦隊を確認。戦艦2、駆逐艦83、あと、これは・・・撫子級が1です!」
「なに!そうか・・・総員戦闘配備、時空歪曲場を張れ!無人兵器射出!」
黒い長髪、『艦長』と墨書された腕章をつけた、月臣が叫ぶ。
「重力派砲、用意」
「了解、重力派砲発射準備よし!」
「敵艦隊なおも接近!」
俄かに慌しくなった艦橋で、月臣は腕組みをしたまま前方の漆黒の空間を睨みつける。
「艦長、マジンの用意はできておりますが」
後方に立つ副長が報告する。
「まずは小手調べだ。撫子級戦艦への屈辱は忘れておらんが、功を焦ってはいかん」
月臣は振り返りもせず、じっとスクリーンを見続けている。

月面での借りを返す。
そのことだけを考えていた。
空間跳躍で出撃した親友の白鳥九十九を救出できずに撤退した、初陣にして初黒星を味わった戦闘である。
九十九は自力で脱出し、無事に帰還したが、優人部隊として惨敗した戦いを忘れられるはずもない。
それもこれも、すべては『杜若』『撫子』2隻の戦艦のせいだ。
必ずや、この2艦を優人部隊の手で沈めてみせる。
その決意でこの2ヶ月を過ごしてきたが、上の方はまるで時間稼ぎをしているかのように、無人兵器で月面や地球に小規模な戦闘をしかけるのみで、何を考えているのかわからない。
白鳥九十九、秋山源八郎とともに研鑚し、辛い訓練に耐え、この時を待っていたのだ。
「待っていたぞ、この時を・・・」
握る手に力が入る。
「先行する駆逐艦、我が方の射程に入ります!」
「よし!重力派砲・・・」
「ゆめみずきより打電!」
先制攻撃の出鼻を挫かれた月臣は、不機嫌さを隠さずにモニターに向かう。
「何だ、九十九!」
『攻撃中止だ、元一郎!彼らと接触する!』
「正気か?!」
月臣だけでなく、副長を始めとする艦橋要員全員の視線がモニターの九十九に向けられる。
『ああ、今向こうからの通信を受け取った。周波数を合わせろ』
九十九の声に通信手が慌てて受け取った周波数で回線を開く。
「出ます」
『・・・らはネルガル重工所属戦艦カキツバタです。我々に交戦の意思はありません』
砂嵐が消え、中年にはもうすこし遠い男を映し出す。
厳しい表情を崩さない元一郎に代わって、九十九が応対する。
(どう言うことだ・・・地球人め・・・)
やりとりを聞きながら、月臣はやり場を無くした拳を握り締めていた。










「艦長、本当にいいんですか」
「何だ、ハーリー。お前、ここまで来て怖気づいたのか?」
「そんなことないですよっ!」
「おいおい、それくらいで怒るなよ。・・・わかってる。死んでしまった火星の民間人や軍人たち、彼らのことを考えているんだろう」
「・・・はい」
「それでもな、俺たちは戦争だけを続ける訳にはいかない。このまま戦い続ければ、また悲しみを生み出すだけだ。戦争からは破壊しか生まれない、そのことは彼らもわかっているさ・・・」
後の方は独り言のように呟く。
彼もまた、不安なのだろう。
自分で自分を納得させられる理由を考えなければならないほどに。
けれども、
「憎しみだけで人は生きていけないさ。ハーリー、お前もきっとわかるようになる」
「艦長、木星艦隊より、ゲキガンタイプの発進を確認。2機、こちらへ向かっています」
「よし、ハッチ開け。エステバリス隊は現状のまま待機。・・・さて、お客さんをお迎えに行くぞ、ハーリー」
「はい、艦長」










『そうか、わかった。上の方は俺が抑えよう』
「はい、お願いします。すいません、無理言っちゃって」
『なに、話題の美人艦長のお願いだ。ここで答えられなきゃばちが当たるってものだからな』
ヒラヤマは笑うが、ユリカは赤くなっている。
「へ?・・・び、美人・・・?」
『おや、知らぬは本人ばかりなり、か。地球じゃ話題になってるよ』
「え、話題にって・・・もしかしてTVに映っちゃったりして・・・」
『ああ、ニュースじゃナデシコより艦長の方が映る頻度が高いんじゃないか?』
「ええっ・・・いや〜ん、どうしよう、戦争終わったらスカウトされちゃったりなんかしちゃったりしちゃったら・・・きゃん、もう!」
妄想に入り込むユリカを見て、ヒラヤマは巻き込まれない内に通信を切った。
残されたブリッジクルーは。

「ねえ、ミナトさん・・・」
「言わないで、メグちゃん・・・私だって後悔してるんだから」
「ゆ、ユリカ・・・帰ってきてくれ・・・」
「まあ、艦長もここのところ大変でしたからな。女性に戻るのも仕方ないでしょう、はい」
「・・・・・・ばか」










「では、これより会議を始めます。本日の議題は『テンカワ・アキトの超人的朴念仁を如何にするか』です。議事進行は私、『殺人茶人』・・・ってふえ〜ん、別のにしてくださいよお〜」
「駄目よ」
「駄目ね」
「駄目ですよ〜」
「まあ、仕方ないねえ。諦めなよ」
「うう・・・いじわる・・・。だいたいどうして本名でやっちゃいけないんですか?」
「それもそうだねえ。・・・どうしてだい?」
「答えは簡単よ」
「はあ」
「その方が陰謀っぽいから」
「・・・はあ」
「ま、いいんじゃない?名前の付け方が安直過ぎる気もするけど・・・」
「ほら、もういいから『殺人茶人』さん、早く進めなさい。それとも私が仕切った方がいいかしら?」
「艦長!『ドクターモロー』が話す前に進めなきゃ!」
「あら、『ぼんきゅぼん』さん、どういう意味かしら?」
「じ、じゃ、『鉄人』さんのご協力で第1段階は手筈が整ったということで、取り敢えず次の作戦行動案がある人はいませんか?」
「は〜い」
「『意地悪お姉さん』、どうぞ」
「それも何だかなあ・・・まあ、いいです。ええっと、誰かが挑発して男の部分を完全に目覚めさせてしまうというのは・・・」
「却下」
「ええ〜、どうして〜?」
「誰がやるのよ、その役」
「うう・・・」
「ここは私の案に任せなさい。魔の7サイクル作戦でいきましょう」
「『ドクターモロー』、何だい、そりゃあ」
「ふふ、説・・・」
「1秒間に7回点滅する光線のことですよ」
「くっ・・・『殺人茶人』・・・覚えてなさい」
「すると、そりゃあ、洗脳の一種じゃないか。駄目だね、そんなのは。あくまでも自然にあの2人が幸せになれる方向へ持ってかなきゃあ」
「そうよね。『鉄人』さんの言う通りよ。彼はもう気付いてはいるんだからさあ、後は、はっきりさせればいいだけじゃない。洗脳の必要はないでしょう」
「なら、この最新式睡眠学習用拘束具で・・・」
「大却下!」
「って言うか、どうして睡眠学習に棍棒が必要なの・・・?」
「無理やり眠らせるためよ」
「それは『永眠』でしょうが!」
「冗談よ」
「冗談に見えませんよ」
「ま、まあまあ、皆さん」

会議は続く。

「それじゃあ、今回は、『取り敢えず、次回作戦までルリちゃんをフォロー』作戦でいきます」
「そんなの、『作戦』って言えるのかい?って言うか、あたしゃ何しにここへ来たんだろうねえ・・・」
「まあまあ、『鉄人』さん。いいじゃない。戦争が終わった後、目的を失ってあの子が困らないように、普通の幸せをつかませてあげたい、って気持ちは皆同じなんだから」
「まあ、ね」
「では皆さん、戦闘作戦はどうでもいいとして、こちらに全力で当たりましょう!」
「それはまずいんじゃあ・・・」










機動戦艦ナデシコ
another side

Monochrome




38 The sign by peace

力が欲しかった。
自分たちで平和をつかみ取れるだけの力が。
それを持たない自分たちには、こうするしかなかった。








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《あとがき》

ちょっと裏設定。
ヤマダ君、単なる戦闘好きじゃありません。
というより、ヒカルとの会話でそうじゃなくなりました。
さて、意外な一面を見てちょっと見直しちゃったりするのは一体誰か。

それと、不穏な会議ですけどね。
こちらも裏設定上、ユリカやイネスたちが幸せになれるものなら早くなっとけってな具合で開催したものだと思ってください(乱暴だなあ・・・)。
まあ、メグミなんかは『面白そうだから』くらいでしょうけど。

b83yrの感想
ルリとアキトの仲を後押しする女性陣・・初めて見たかも(驚き)
ミナトさん辺りの後押しなら結構みるけど
でも、こういう『ナデシコらしさ』があっても良いですよね

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