アキトさん、相変らず真面目な人です

えっ、そもそも真面目な人は3股かけたりしない?

まあ、それはそうかも知れませんね

でも、私達が3股かけさせてるって事は忘れないで下さい


頑張れ、ユリカさん

第8話、地球その2


「ヒサゴプランか・・・中々、魅力のある計画だよね、エリナ君」

「ええ、下手に有人ボソンジャンプのこだわるよりは、よっぼと現実的で早くかつ安価に出来る計画です」

ヒサゴプラン

チューリップを使った、ボソンジャンプネットワークシステム

アキト達の元の世界では、まだ『生きた人間』を送る事は出来なかったそうだが・・

「無人機を使った未開惑星の探索、資源調査、輸送・・・・それに限定するだけでもネルガルに取っては、莫大な利益がでる・・是非、彼らには頑張ってもらわないと」

アキト達の、この世界を変える為の手段・・・いや、取引だろうか・・の一つ

ヒサゴプランをネルガルにやってもらう

ネルガルは、『企業』

会長であるアカツキと言えど、利益を度外視して動く事は出来ない

だが、『戦争が終わった後の利益』の道を示されれば、会長のアカツキとしては心も動く

重役や役員達も説得しやすい

「強力なフィールドがあれば、普通の人でもジャンプが出来るんだったね、だったら、ディストーションフィールドの強化と量産を考えた方が、よっぽと現実的だ、民間船にフィールドを張る装置でも作って、売りこめば」

ネルガルの会長としては、折角の儲け話のチャンスは、最大限に活用したい

そんな話を、アカツキとエリナがしている時に、ナデシコが帰ってきたと連絡が入る

『ボソンジャンプを使って』火星から、『火星出身者』102名を連れて

アキト達と『火星出身者』達の協力があれば、上手く行けば、『有人ボソンジャンプ』の研究すら、一気に進むかもしれない

ニヤリ

と笑い合う、二人

だが・・・

二人はこれからの自分達の運命を知らなかった・・・

 

イネス博士の『説明』を受けるという運命を・・・

 

そして、前話の冒頭に続く・・・・・


 


さて、コック兼パイロットとして復活したアキトは充実した日々を送っていた

兼任は大変ではあったが、そんな事は今のアキトにとっては問題にならない

ホウメイさんは、言葉通り厳しい人だったが、『意味のある厳しさ』『身になる厳しさ』は有っても、『無意味な厳しさ』は無かった

そして、心身の充実は他の事にも良い結果をもたらす事も多い

 

 

「テンカワ、おめえ、随分上達したじゃねえか、」

「リョーコちゃん達の教え方が上手いからね」

「ば〜か、おだてたって何もでねえよ」

今までも、必死の訓練ではあったのだが、『コックとしての』やりがいを取り戻したアキトは、今まで以上に、訓練に身を入れるようになり、北辰達と命がけで戦った頃の腕を少しずつ取り戻して行く

 

・・・・・・・あっ、でも、この話は主人公最強主義にはならないからね、私は主人公そこそこ主義だし(笑)

 

そして、ナデシコ級戦艦とネルガルの兵器の優秀さを宣伝する為の地球での戦い

「いいか、防御を忘れるなよ、敵は、360度何処からでも襲ってくるんだ」

「解ってるよ、リョーコちゃん」

「まったく、『浮気者は大嫌い』とか言ってたくせに、リョーコって結構面倒見が良いよね」

呆れたように呟くヒカル

 

「あっ,ヤマダの馬鹿、また一人で突っ込みやがった」

「ダイゴウジガイだっ」

「どうでもいいから、後ろっ」

ガイは後ろからの、バッタ達の攻撃を間一髪で避ける

一人だけならそれが精一杯だが、チームでなら違う

「おりゃ」

ヒカルの、ラピッドライフルがそのバッタを撃破

いかに、フィールドを張っていても、銃やミサイルでの攻撃の一瞬だけはそれを解く必要がある

木星トカゲ達のもっとも無防備な瞬間

 

攻撃の一瞬

 

パイロット3人娘達は、その瞬間を読み、攻撃が出来るだけの力量がある

『ライフルの威力』が『バッタ達のフィールドの防護力』より上とは言え、もっとも効果的に敵を倒せる瞬間を見逃す必要もない

同時に、それはエステバリスのもっとも無防備な瞬間でもある

だが、パイロット3人娘達のコンビネーションは、御互いに死角をかばい合いながら、確実に戦果を上げていく

 

「ガーイ、スーパーナッパーーーーー」

フィールドを纏ったままでの、体当たりに近い攻撃を好む者も居る

とは言え、どちらが正しい訳でもない

『結果的に生き残った方が生き残る』場所が戦場なのだから

 

バッタ達の群れの中に突っ込み、撹乱し、引きつけ・・・そして

 

「よしっ、散開っ」

リョーコの合図で、その場から散開するエステ達

その場に取り残されるバッタ

「グラビティブラスト、て〜〜〜〜〜」

ユリカの指示で、雲霞のごとく集まったバッタ達に撃ち込まれる、グラビティブラスト

 

チューリップを破壊し、CCを手に入れ、捕獲した敵の無人兵器のプログラムを書き換え、木連へと送り返す

そうやって、少しずつ、少しずつ、未来を変える為の努力を積み重ねて・・・・

そして・・

 


 


そして、2週間後、再び火星へとジャンプする日

 

 

「艦長、テンカワ君から僕に乗り換えない?」

何故か、ナデシコに乗っていて、ユリカをナンパしているアカツキ

しかも、アキトやルリの目の前で

どうも、『ナデシコの方が面白そうだ』って理由で、乗船したらしい・・・

会長がこんなんで大丈夫か、ネルガル?(汗)

 

「え〜、駄目ですよ、私達はみ〜〜んな、身も心もアキトの物だし♪」

当然、あっさりと断るユリカ、

アカツキは、アキト達の関係をある程度知っているので、別に隠す必要は無い・・・・が

「それに、アキトはユリカだけじゃなくて、ルリちゃんとラピスちゃんの最初の男の人だしね♪」

「ゆっ、ユリカさん、その事は(汗ッ)」

慌てて、ユリカの口を塞ごうとするルリだが遅すぎた・・・

 

 

「テンカワ君・・・君・・まさか・・艦長だけじゃなくて・・(汗)」

「・・・・・・・・聞くな、アカツキ・・・」

「手・・付けちゃったの?(汗)」

「・・・だから、聞くなって・・」

「聞かなかった事にしよう・・・」

ルリは、無言でうつむいている

おそらく、顔も真っ赤だろう・・

これでは答えを聞かなくても・・・・・いや、これ以上は止めておこう

「あっ、またこんな所で油売ってる」

呆れたような、エリナの声

秘書と言うか、『御目付け役』として、一緒にナデシコに乗りこんだエリナ

ちなみに、ここは、アキトの部屋

ユリカ、ルリ、ラピス、アキトの4人はそれぞれ個室を持っているが、誰か一人の部屋に集まっている事が多い

そして、なんだかんだと、アキト達の事を気に入ってるらしいアカツキは、結構、一緒に居る事も多いのだ

 

アカツキとエリナを加え、ナデシコは再び火星へと出発

 

9話その1へ進む

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後書き

戦闘シーンって初めて書いたけど難しい

それと同じぐらい難しいのが、イズミの台詞(苦笑) 




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