恋に恋をする・・・
恋は盲目・・・
恋に付いては色んな事を言われています
私の気持ちも恋に恋をしているだけなのかも知れません
でも・・・・
一つだけ解かった事があります
たとえ、『恋に恋』だとしても苦しい事には変わりが無いって事が・・・
機動戦艦ナデシコ再構成
The fiance of a guinea pig
第13話
「最初の質問・・答えて貰ってないです・・・私に好きな人が出来たら、ユリカさんと・・・」
アキトはしばらく考えていたが、
「わからないよ・・・・・そんな事は・・・ルリちゃんが誰かを好きになっても俺がユリカを好きになるとは限らないんだから・・・・それに・・・」
「それに?」
「いや、なんでも無いんだ・・・・・・」
ルリはそれ以上聞くことが出来なかった
怖かったのだ
不機嫌そうなアキトの様子と・・・・
その先の言葉を聞く事が・・・・
テンカワさん・・・・・私の事をモルモットじゃないって言ってくれた・・・でも・・・
私がこうして一緒に居られるのは『私がモルモット』だから以外に理由なんて無い
だったら・・・
私はモルモットに徹する、より優秀なモルモットに
ネルガルだって、より優秀なモルモットとジャンパーの交配を望む筈
それが・・テンカワさんと一緒にいられる一番可能性の高い手段なら・・・
ちなみにその数年後のテンカワ夫妻の会話
「・・・俺、もしかしてね、あの時にもう、「ルリちゃんが好きでも無い奴と」じゃなくて、「ルリちゃんが俺以外の男の」が嫌だったのかも知れない・・・・」
「はあ、当時11歳の私にですか?アキトさんにはそんな趣味は無いって信じてたのに(じと目)」
「いっ、いやっ、そういう意味じゃなくてっ(汗っ)」
「私、結婚早まったかも・・・アキトさんがそんな人だったなんて・・信頼していたのに・・・」
「ちっ、ちがうんだっ、別にそういう趣味が有った訳じゃなくて、ルリちゃんだからっ(汗っ)」
等という会話があったりするのだが、
一応言っておくが、ルリは本気でそんな事を言ってる訳ではなく、アキトをからかっているだけの事(笑)
あの時、散々苦悩した事を思い出し、少し腹がたったのだ
「私だって、アキトさん以外の男の人となんて嫌」
あの時にはもう、そう思っていたのに・・・と
「艦長、SOSです」
メグミの声がブリッジに響く
「救難信号?」
「違います、一寸見てください火星の地表に・・・ルリちゃん拡大できる?」
「はい」
いくら科学が進んだ時代でも、『人の目』は重要な意味を持っている
ナデシコが今までの航海の間も、ずっと火星の観測を続けてきた
天体望遠鏡のような装備は、意外と役に立つのだ
なによりも、自ら電波等発信しないので、敵に感づかれる事が無い
「これは・・・」
それは、ナスカの地上絵のように地表に描かれた『SOS』の文字
ユートピアコロニーから、約2kほど南に外れた位置
おそらく、石や廃材を組み合わせた文字だろう
だが、そんな物が有ると言う事は
「火星には、まだ生き残ってる人達が居るって事?」
ユリカが呟く
「それは解かりません、あの文字が何時書かれた者かって問題も有ります、もし、半年も前に書かれた物なら、もうあの周辺には誰も居ない可能性も高い・・・・でも」
ルリの慎重論
「それでも、『希望』は有るって事だよねルリちゃん」
「はい」
「でも、誰に向けてあんな文字を地表に書いたのかな?火星からは軍はもう撤退しちゃってるんでしょ?」
メグミの台詞に、ピクリとするフクベジンとムネタケサダアキ
「多分・・・地球に向けて・・・電波を使った通信じゃ木星トカゲに探知されるから・・でもトカゲさん達も、『SOS』なんて『文字』だったらかえって解からないかもしれない・・一縷の望みをかけて・・・・・」
そして、フクベ提督の元を向き
「提督、正直に答えてください、地球に居た頃あの文字の事は聞いていますか?」
「いや・・軍でも火星の観測は怠って居る訳では無いが、あの文字の事は聞いていない」
「ルリちゃん、今までの火星の観測データは?」
「一寸、待ってください、今出してみます」
「・・・・・・・・・ナデシコの航海中に、同一の場所にあの文字が有った形跡は見当たりません」
「と言う事は・・・たんに軍もナデシコもたまたまあの場所を見逃してた可能性が無いとは言い切れないけど・・・」
「あの『SOS』は、最近の物かもしれない可能性もあるって事か、だったら、火星にはまだ生き残ってる人が居るかもしれない」
ブリッジ内にどよめきが走る
今まで、あえて誰も言わなかった事がある、それは
『火星の人達は既に全滅しているかもしれない』
だが、『生存の可能性』を示す証拠が見つかった以上は・・
「火星の観測は今まで以上に密にしてください、特にあの文字の周辺は」
「はいっ」
クルー達の熱意も変わってくる
火星まで後1週間・・・
火星には生き残っている人達が居るかもしれない
その事を聞いた時、アキトの喜びは大変なものだった
だが
ルリの心には複雑な物が残る
テンカワさんの喜ぶ姿を見るのは嬉しい
でも・・・
自分で言った言葉が重くのしかかってくる
『火星の人達が生き残っていれば、別に『遺伝子提供者』はテンカワさんでなくても良いかもしれない・・・・』
アキトのそばに居る為に、『優秀なモルモット』で有る事に徹しよう・・・・そう思っていた
しかし、ルリは気が付いてしまった
『優秀なモルモット』なら、『より多くのジャンパーとの交配』を望まれる事も有るかもしれない事に
以前なら別にそれでも気になんてならなかった
でも、今は違う
ネルガルはどう出るのだろうか
そして、テンカワさんは私の事・・・・・・・
おそらく、これから先は厳しい戦いになる
『優秀』でなければ、ナデシコを・・・そしてテンカワさんを守れない・・
でも、『優秀』である事を示し過ぎれば・・・
私はどうすればいい・・・・
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後書き
う〜む、暗い・・
でも、最終的にはハッピーエンドになるんで勘弁してね
ルリをアキト以外の相手と・・・なんて絶対させないし
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