私は何を考えて居るんだろう・・

自分で言った筈・・「私が誰かを好きになっても無意味です」って

無意味・・・むしろ有害かもしれない

今の私は・・・でも・・

 

・・・・・・・・もうすぐ、火星へむけて出発です


 


機動戦艦ナデシコ再構成

The fiance of a guinea pig

第11話


サツキミドリ2号での整備も終了しナデシコの発進の時間が近づいてくる

ここでの整備の記録は、ネルガルに送られ次期ナデシコ級戦艦の貴重な資料となる

実戦からのフィードバックが無い兵器など、たとえ一時的に優れた性能を発揮したとしても長くは持つものではない

そして、ネルガルがもう一つ調べている物が有る

『マシンチャイルドの実戦での有効性』

ルリ自身もその事は知っている・・・・・・

 


 


「機動戦艦ナデシコ、発進します」

「了解、ナデシコ発進」

ブリッジに響く、ユリカの凛とした声

サツキミドリ2号では、特に何事も無くナデシコは無事に発進

今度は火星まで直接向かうナデシコ

ここから火星まで約2週間

その間、火星に到着した後の話がバイロットやブリッジクルーを中心に行われている

想定出来るあらゆる可能性を先に考えておけば、対処もし易い

 

 

「ともかく、実際に行って見ないと解からない事も多いですが、まず、オリンポス山の研究所を目指す予定です」

と、プロスぺクターの説明

「オリンポス山?なんで?」

リョーコが尋ねる

「わが社の研究所は一種のシェルターになっていまして、一番生存確率が高いですから、もっとも、出来る限り多くのコロニーを回る予定でも有ります、生存者は何処に居るかなんて解かりませんから」

火星と一言で言っても広いのだ

生き残りの人達が居るかどうか解かりはしないが、もし居るとしても、しらみ潰しに捜していく以外方法は無い

決して効率の良い方法ではないが

「・・・ユートピアコロニーは?」

おそらくは全滅しているであろうアキトの故郷

それでも、一縷の望みを込めてアキトが辛そうに尋ねる

「・・・・一応、調べてみる予定は有りますが敵の勢力の強すぎる所は回れないかもしれません、こちらはナデシコ一隻、あちらは雲霞の如き大群、リスクが高すぎる場所は見捨てざるえません」

それを聞くとアキトは黙ってしまう

確かにプロスの言う事は正論

今のアキトに出来る事は、精々祈る事ぐらいしかない

ユートピアコロニー周辺の敵の勢力が弱い事を

そして、ほんの僅かでも誰かが生き残っていてくれている事を

プロスの話の後をユリカが続ける

「今回の戦いは、ただ勝てば良いような甘い物では有りません、もし、火星の生き残りの人達が見つかるようなら、地球まで戻る事が出来て初めて勝利です、その為には、出来る限りナデシコのダメージを最小限にしなくてはなりません・・だから・・」

ユリカの真剣な言葉に、緊張感に包まれるブリッジ

 

 

 

 

「みんな、がんばろうね〜〜、ぶいっ(^^)v」

 

一同「ぶい〜〜〜(汗)」

と今までの緊張感をぶっ飛ばすユリカ

一同、しばらく硬直中(苦笑)


 


「おっ、おい、ユリカ(汗)」

硬直状態からいち早く抜け出したアキト

ユリカの突飛な行動にはある程度免疫が出来ているらしい(苦笑)

「ん〜〜、みんなの緊張ほぐそうと思ったんだけど、駄目だったかな?」

まったく悪びれる様子も無く、笑顔のユリカ

「・・ユリカさん、本当にそこまで考えていたんですか?私には「地」に見えますけど(じと目)」

と厳しい事を言うルリ

バイロット3人娘達は・・・

「・・・・(汗)」×3

な状態である

ほんの1日前には、「若いのにしっかりした艦長」だと思っていたのに・・・

 

「でも、あんまり緊張してるばかりじゃ身が持たないよ、たまには気を抜かないと♪」

「ユリカは気の抜きすぎだっ」

と抗議するアキトなのだが

「ねえアキト」

急に真剣な眼差しでアキトを見つめるユリカ

「ユートピアコロニー・・・ユリカも本当は真っ先にでも行きたい、ユリカとアキトの思いでの場所だから」

「ユリカ・・」

「でも、ユリカには艦長としての責任がある、ナデシコを守る責任が・・・だから、アキトの気持ちを無視する事になったとしても・・・・・・」

「そうだな・・御免・・」

今度はユリカに謝るアキト

その様子をみていた他のクルー達も、ユリカの事を見直す

そして、ルリも

(「地」なのも確かだと思うけど・・でも、今のユリカさんは間違い無く『艦長』です・・・でも・・)

そして、そんなルリにちょっかいをかけて来るミナト

「ねえ、ルリルリ、艦長とアキト君良い雰囲気だと思わない(ニヤリ)」

「・・・でっ、でも今余計な事を言う訳には・・・・・」

今のユリカの言葉は、ナデシコという艦を、そして、アキトを守る言葉なのだ

(だっ、駄目、・・これ以上テンカワさんの事を好きになっちゃ行けないって決めたのに・・・)

今の私は艦長に嫉妬している・・・・・

これでは、テンカワさんを守れなくなる・・・・

艦長と同じ事が出来るだろうか・・・・今の私に・・・

自問自答をするが、答えは出ない

 

皮肉にも、ユリカが意識しているのはルリの行動

アキトを守る為には、自分という恋敵に塩を送ってくれた

アキトを守る為には、あえてアキトに厳しい事も言う

そして、そんなルリをアキトは婚約者として選んだ

それが、ユリカの心の中にある物

 

現実は、最初の頃のルリの行動は、「自分の為」でしかない

 

「私は,「テンカワさんの為に」なんて何もしてないのに艦長は・・・・・・」

最初は苦笑いをしながら見ていたルリ

今は・・・

 

次の話へ

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後書き

今回は、今のユリカがルリにとってどれ程手強い恋敵になっているか書いてみました

なんか、このまま、ユリカ×アキトでも違和感無いかも(苦笑)

ルリ×アキトって決めてるんですけどね



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