なんだろう・・・・

なんで艦長の事が羨ましく思えたんだろう・・・・・

なんで、「婚約者の私」なんていったんだろう・・・

 

・・・仕事に集中しないと駄目ですね・・・・・・・

ここは何時戦闘に巻き込まれるかわからない、戦艦なんだから・・


機動戦艦ナデシコ再構成

The fiance of a guinea pig

第7話


「アキト・・・・やっぱりルリちゃんの事・・・」

ユリカはオペレーター席で仕事をするルリの事を見ながら思っていた

アキトが、ナデシコ食堂で働く事を決めた最後の台詞

「婚約者の私をおいて逝かれたら・・」

ルリのその言葉で、最後の決意をしたアキト

「ルリちゃんの事が1番大切なんだ・・・・でも・・」

「ユリカだって、アキトの事好きだもん、・・・・ルリちゃん、ごめんね、それと・・チャンスをくれて、ありがとう・・」

 

ルリとユリカは、御互いに、御互いの事を羨ましく思っていた

 


 


ナデシコのもう一つの戦場、ナデシコ食堂

食事時の忙しさは、相当な物

そんな中、アキトは必死に働いていた

 

あの後、すぐに厨房に入って働かせられていたりする

「どうせなら、早い方が良いだろう」

と言う、ホウメイさんの言葉で、午前中から厨房での仕事に加わる

午後からは、バイロットとしての訓練と、格闘技の訓練

アキトは、久しぶりの厨房での仕事に、つい、張り切りすぎてしまい、かなり疲れていた

いくら、パイロットとしての訓練や、格闘技の訓練で鍛えていると言っても、仕事の疲れはまた別の物

とはいえ、今の心地よい疲れは久しぶりの感触・・・・・・・・・・

 

ルリとユリカの二人に感謝するアキト

 


 


「ルリちゃん、アキトは今何処にいるかな?」

「テンカワさんですか?、少し待ってください」

オモイカネに、アキトの居場所を捜してもらう

「今は、シミュレーターでの訓練中ですね、でも、なんでそんな事を?」

「あっ、あはは、いや、なんかアキトの事気になっちゃって・・・・・これじゃ艦長として失格かな?(苦笑)」

「はあ・・・・」

何時もなら、

「個人的な理由で気になるだけなら失格です」

とあっさりと答える所だが、今回は、自分も気になって居たので答え難い

でも、

「仕事は仕事、プライベートはプライベートでしっかり別けないと駄目ですよ、今回は目を瞑りますけど」

自分への戒めの言葉でもある答えを返すと、シミュレーターで訓練中のアキトを映し出す

 

なんだか、何時ものアキトとは違って見える

何処がどうと言う訳ではないのだが・・・・・・全体から滲み出る雰囲気というか・・・

「あっちが、本当のアキトなのかな?」

ユリカの何気ない一言

「あっ・・」

ユリカに言われて気付く

ルリは、今まで何時も何処か無理をしているアキトの事しか見ていない事に

「テンカワさん、コックさんやるのがそんなに嬉しかったんですね・・・・・」

自分はその事に気が付く事が出来なかった・・・・

 

「あっ、そうだ、ルリちゃん、一寸頼みが有るんだけど」

「頼みですか?」

「うん、パイロット用のシュミレーター見てて思ったんだけど、ブリッジクルー用のシミュレーターのプログラムって組めないかな?、午前中の訓練してて思ったんだけど、この手の訓練って皆が集まってる時しか出来ないし、でも、シミュレーターが有れば、皆がそれぞれ一人一人で時間を見つけて訓練しておく事も出来るし」

「なるほど、そういう事ならやって見ます、でも、初めての事ですから時間がどのくらいかかるかは一寸解りませんよ」

「出来るだけ早くお願い、ユリカはナデシコの皆を守りたいから」

それはまさに、『艦長』としての言葉

そして、艦長席に戻ると・・・・・

 

 

「にへら〜〜〜〜〜〜」

 

 

いきなり、アキトとの妄想シミュレーションをはじめたりして(汗)

切り替えが早すぎるぞ、ミスマル・ユリカ(苦笑)

 


 


とまあ、ユリカは妄想シミュレーションに入ってしまったのたが、ルリはその事に気がつかなかったりする

ユリカに言われた、ブリッジクルー用のシミュレーションを組み創めたからだ

何時もなら、『仕事熱心』と言う所なのだが、今回は違ってた

なんとなく、ユリカに負けたくなかった

何に『負ける』のかは解らないが、ともかく、ユリカには負けたくなかった

勿論、プログラムが組めたからと言って、ユリカに『勝つ』訳でも無い

そんな事は解っている、解ってはいるのだが・・・・

「馬鹿だなあ、私・・・・・」

なんとなく呟き、プログラムを組み始める

 

そして・・・

 

「ねえ、ルリルリ」

「え〜と、艦長用の戦略シミュレーションのデータを流用すれば、」

「ルリルリってばっ」

「このデータはっ・・・って、はっ」

「ルリルリ」

「あっ、すいませんミナトさん、つい集中してしまって」

「いや、そんな事は良いんだけど・・・一寸、あっちを見て(汗)」

ミナトが指差した方を向いてみると、そこには妄想シミュレーション中の「にへら〜〜〜」としているユリカ

 

 

「・・・・・・・・・・艦長どうしたんです?(汗)」

「いや、それが良く解らないのよ、ルリルリ一寸聞いてきてくれない?(汗)」

「私がですか?」

「うん、ルリルリって、なんか1番しっかりしてるし・・」

11歳の少女に頼るなよ、ミナトさん(苦笑)

「・・・・解りました」

意を決して、ユリカに近づいていき、

「ユリカさん?」

にへら〜〜〜

「ユリカさん?」

にへら〜〜

「ユリカさん?」

にへら〜〜〜〜 

良く聞いて見ると、なにやらブツブツと呟いている

ルリが、耳をこらして良く聞いてみると

「やん、駄目アキトったら♪」

ちっとも駄目そうじゃない、ユリカ(笑)

「・・・・何を考えているのやら・・・・」

呆れてしまうルリ

「艦長、妄想はプライベートでやってください」

にへら〜〜〜〜〜〜

「効きませんね」

 

「艦長、仕事中に妄想してるような女の人は、テンカワさんに嫌われますよ」

「えっ、それは駄目っ」

いきなり正気に戻るユリカ

やはり、ユリカには『アキト』が1番効くらしい(苦笑)

「・・・・・・馬鹿」

 

次の話へ

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後書き

ユリカって、勿体無いキャラだと思ってるんですよね私

美人でスタイルも良くて頭も良くて性格も明るくてアキト一筋

ヒロインとしての条件はほとんど備えてるのに、『極端過ぎる性格』のせいで嫌う人も多い

殺人料理って欠点も有るけど、『料理下手のヒロイン』なんて他にいくらでも居る

それに、性格だけの問題なら『ユリカ化したルリ』はそれでも、好きな人もいる・・・・・それが、アンチユリカの人でも

結局、TV版で、『嫌われるヒロイン』になってしまったのって、

『艦長としてのいい加減さ』

『同じ失敗を繰り返す』

『普段はいい加減に見えても、いざと言うときにはやる、キャラじゃなくて、『自ら、失敗を招いているキャラ』になってしまっている』

等々・・・・・

残念ながらこれじゃあ、アンチユリカが増えたって仕方が無い

二次創作での、ユリカ×アキトの少なさも、ルリファンの多さというより、

『アンチユリカの多さ』が大きいんじゃないか、

『この人は、ルリ×アキトが好きなんじゃなくて、『ユリカが嫌い』なんじゃないか?』、そう思わせるSSも結構あるし・・・

ユリカ×アキトになっているSSでも、『劇ナデや二次創作でのユリカの扱いの悪さ』に同情してるだけで、『ユリカ自身に魅力なんて感じているのか?』

こんな印象を受けた事も有る

これじゃあ、劇ナデっていう正式な続編で、ルリとヒロインを交代させられても仕方が無い

でもね・・

TV版のナデシコでも、もっと、ユリカを活かす演出だって出来たんじゃないのか?

少なくとも、ユリカを『嫌われるヒロイン』にはしない方法ぐらいは有ったんじゃないのか?

あえて、ルリ×アキトで進める事を決めているSSで、『魅力有るユリカ』の描写をしてみたい

ユリカだって、演出次第で、こんな風に成長する事も有り得たんじゃないのか?

そんなSSを書いて見たくなったんですよね

やっぱ、捻くれモノですかね、私って?(笑)

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