劇ナデの後、半年程後の話

ユキナは、ユリカとルリの住む場所へと向かっていた

そして・・・・・・

 


『策士達の恋愛『相談』室』


「ちょっと、ホシノルリ〜〜〜〜」

「どうしたんです?ユキナさんそんなに慌てて」

「あんた、一体何時になったらアキトさん探しに行くのよっ(怒)」

「はあ、それだったらとっくにやってますけど・・・・・」

「本当?、本当〜〜〜〜に探してるのね?」

「探していますよ、当然・・・・でも、なんでユキナさん、そんなに慌てているんです?」

「べっ、別に最近ジュンちゃんとユリカさんがやけに仲が良いから焦ってる訳じゃ無いわよ(赤)

わかりやすい娘である(苦笑)

「はあ、成る程」

思わずくすりと笑うルリ

だが、その態度はユキナにとって不服だったらしい

以前から疑問に思っていた事を尋ねて見る

「ねえルリ、前から聞こうと思ってたんだけど・・・」

「なんです?」

「あんた、ユリカさんとジュンちゃんがくっ付けば、アキトさんは私のモノ・・・・とか思ってない?」

・・・・・・・・・・

しばらくの沈黙

そして

ぽん

手を叩くルリ

「そうですよ、その手が有りましたね、では早速」

「ちょっ、一体何考えてるのよ(汗)」

慌てるユキナ

「・・・冗談です」

静かに告げる

「あっ、あんたの冗談は冗談に聞こえないのよ!!(汗っ)」

相当焦ったらしい

「ユリカさんは、軍の仕事でアオイ中佐と一緒に居るだけです、心配要りませんよ」

「本当?」

「ええ、大体ユリカさんがアキトさん以外に目を向ける事なんて、想像できます?」

「それは・・・・出来ないけど・・・・・・」

「それにですね、私はアキトさんの事好きですけど、『ユリカさんを大切にしてくれる』アキトさんの事が好きなんですよ、ユリカさんからアキトさんを奪うような事はしません」

キッパリと言い切るルリ

「それなら良いんだけど・・」

そう、このルリはユリカからアキトを奪うような事はしないのだ

なぜならば・・・・・・

この話、実は『でんぱ出戻り版しっくす〜』の続きだから(笑)

「じゃあ、話は変わるけど・・・・ジュンちゃん私の事どう思ってるのかな?」

「はあ、私には他人の気持ちなんて良くわかりませんけど・・・・・でも、ユキナさん本気だったんですね、てっきり、アオイ中佐をからかってるのかと思ってました」

「悪い(赤)

「いえ、でも、アオイ中佐の方もそう思ってるかもしれませんね、『ユキナさんにからかわれてるだけ』って、普段が普段ですし」

「うっ(汗)」

確かに有り得ない話ではない

「あっ、ユキナちゃん、いらっしゃ〜い♪」

何時の間にか帰ってきた、ユリカの能天気な声

「あっ、御邪魔してますユリカさん」

ユキナの恋敵では有るが取りあえず挨拶をしておく

「ユリカさん・・・アキトさんの事は?」

「んっ、大丈夫、アキトは必ず私達の所に帰ってきてくれるから」

本当はもうこっそりと帰ってきてるんだが・・・・・

そんな様子を一切見せず明るく答えるユリカ

だが、ユキナは私達の意味を別の意味にとらえてしまった

(ユリカさん、アキトさんの事もルリの事も信じてるんだ・・・・・強い人だな・・・・・・)

もっとも、ユリカの心情は全然別

どう思ってるかは、ご想像にお任せするが、ユリカとルリはとても仲が良い(ニヤリ)

 

とまあ、かくかくしかじかで

 

「そっか〜〜、ジュン君結構鈍いからユキナちゃんも大変だね、」

ユリカも結構鈍いと思うが・・・

「ジュン君、あれでも結構もてたんだよ、でも、結局誰とも付き合わなかったけど・・・・・・・誰か他に好きな人でも居たのかな?」

こう言う事、本気で言ってるし・・・・・・・

「ねえ、ルリ、ユリカさん本気で言ってる?・・・・・んだよね、ユリカさんだし・・・」

「本気でしょうね」

「なんか・・・・ジュンちゃんが可愛そうになってきた・・・・」

 

「・・・・・・?」

コソコソと話す二人を、不思議そうに眺めるユリカ

「ともかく、応援するからね、ルリちゃんも手伝ってくれる?」

「まあ、成行き上仕方ありませんね」

「・・・ははは(苦笑)」

恋敵でもある相手に自分とジュンの仲を応援してもらうユキナの心は複雑だ(苦笑)

 

ともかく、このような経緯により、ユキナ×ジュン計画がユリカ、ルリの後押しにより進められる事となる

 


 


さて、噂のジュンちゃんなのだが・・・

有る男と、相談をしていた

「ユキナちゃんの気持ちがわからないって?」

「うん、からかわれてるだけって気もするし・・・・」

「で、ジュン、お前の気持ちは?」

「僕は・・・・(赤)」

「はっきりさせとか無いと、後で困るぞ」

「君にだけは言われたく無いよ、テンカワ君・・・」

そりゃそうだ(苦笑)

実は、ジュンはアキトが帰ってきている事を知っている数少ない人物でもある

なんだかんだと言って、色んな人に信頼されているのだ、彼は・・・・・

目立たないけど(笑)

流石に、アキト、ユリカ、ルリがどんな関係かまでは知らないが(笑)

 


 


・・・・イネス先生の妖しげな・・・・・

 

「ここって・・・」

「イネスさんのラボです」

「イネスさん、おひさしぶりで〜〜す♪」

相変わらずの明るさで、ユリカが入室する

「あら、いらっしゃい、どうしたの、今日は3人で」

「はい、実はですね・・」

先程までの、ジュンとユキナの話をする

忘れてる人も居るだろうが、イネスさんは『カウンセラー』もしているのだ

「ふんふん、成る程(ニヤリ)」

その(ニヤリ)は何?(汗)

「じゃあ、これあげるわ」

と言って、何やら妖しげな薬を引っ張り出して来てユキナに渡す

「あの・・・・これって?(汗)」

不安になって尋ねるユキナ

「俗に言う、『惚れ薬』って物、飲んでから2〜30分してから最初に見た人をね(ニヤリ)」

「えっ」

「ホシノルリ、あなたも使ってみる?、ユリカさんからアキト君を奪えるわよ」

とんでもない事を、ユリカとルリの眼前で言うイネス

もっとも、二人とも怒るでもなく、さらっと返す

「あのですね、前から言ってるけど私は『ユリカさんを大切にしてくれる』アキトさんが好きなんです、そんな薬は必要有りません」

「イネスさんも相変わらずだな〜〜、ユリカはルリちゃんの事信じてるからね♪」

実は、イネスさんは3人の関係を知ってたりするのだ

更に、『この際だから私も加えてもらえないかしら・・』とか3人に言ってあったりもする

ユリカとルリのガードは中々硬いし、アキトの意思を無視して無理強いする気は無いが

ちなみにラピスは『まだ一寸早い』って理由で加わっていない

つまり、早く無くなれば(ニヤリ)

何も知らないユキナには、結構良い関係に見えて、感心していたりもする

実際、良い関係では有る・・・・・・多少(相当?)問題は有るが(苦笑)

おっと、話が逸れた

ともかく、イネスさんから薬を貰ったユキナは、ジュンと二人っきりになるチャンスを狙う事にするのだが。

 

でも、イネスさん、『惚れ薬』なんて物を持ってるのなら、何故アキトに使わなかったのだろう?

「まっ、その内わかるわよ」

 


 


さて数日後

ジュンはミナトさんに呼ばれて、ミナトとユキナの家に

何時の間にか、気を効かせて居なくなっているミナト

色々とチャンスである

 

「この薬を、コーヒーにでも混ぜて相手に飲ませて、個人差は有るけど大体20〜30分ぐらいで効果が出てくるから、その時最初に見た人をね、ただ、念の為、薬を飲ませてから1時間ぐらいは、貴方以外を見せない方が良いわね」

 

イネスの言葉を思いだし、その通りに実行するユキナ

そして・・・・

1時間後・・・・

 

 


 


さて、イネスさんのラボ

 

「さて、そろそろかしらね」

そんな事を言って居ると、ユキナからの連絡が

 

「イネスさん、薬全然効いてません、どうなっているんですか?(怒)」

「あら、おかしいわね、ちゃんと言われた通りに使った?」

「ちゃんと使いました、ジュンちゃん何時もと変わってません・・」

「・・・・何時もと変わっていない・・・・成る程・・・・」

「何が、成る程なんです(怒)」

「おめでとう」

「えっ」

「つまり、あんな薬を使う必要が無かったって事、最初から貴方の事を好きな相手に、あんな薬を使った所で効く訳が無いでしょ、何時もと変らないのはそのせい、だから、後は白鳥ユキナ次第・・・頑張ってね」

「あっ・・・・」

「さて、どうする?相手の気持ちはっきりと解かった以上、余計な御喋りしてる事は無いと思うんだけど」

「はっ、はい、ありがとうございました、イネスさん」

・・・・・・・・プツッ

通信の切れる音

 

そして、イネスのラボには、アキト、ユリカ、ルリ、ラピスがいた

実は、面白い物が見れるとイネスさん誘われていたのだ

「でも、惚れ薬なんて、本当に成功したんですか、イネスさん?」

ユリカが尋ねてみる

「ああ、アレはタダの水」

「水っ」

「そう、タダの水、そもそも、人の感情って言う複雑で繊細な物に、そんなに都合良く作用する薬なんて、作れる訳が無いでしょう」

やっぱりと言う顔で、顔を見合わせる

「でも、なんでこんな面倒な事したんです?、アオイ中佐の気持ちはわかって居たんだから、ユキナさんに伝えるだけでも良かった筈では?」

ルリが疑問に思った事を聞いてみる

「決まってるじゃない・・・・・・(ニヤリ)」

 

 

 

「そっちの方が面白いからよ!!」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・(汗)」×4

イネスさん、結構良い性格をしているようで・・・

 

 

 


 


 

「実は、タダの水を渡した相手はもう一人居るのよね、アキト君」

「渡しましたよ、ジュンに、半信半疑でしたけど(苦笑)」

「それで、何て言って渡したんです?アキトさん」

「自分に正直になる薬って言って、アキト君に渡したわね、白鳥ユキナに飲ませてその態度がいつも通りなら、本気って事だからって」

イネスが代わりに答える

「なんか、初めっから結果はわかってる話ですね」

「初めっから結果がわかってるからこそ、より楽しませて貰わないと(ニヤリ)」

 


 


さて、ジュンとユキナの方なのだが・・・・・

ユキナはともかく、ジュンは悩んでいた

イネスさんからもらった薬をどうやってユキナに飲ませるか

でも、本当にからかわれてるだけだったら・・・・

てな訳で今だにイネスさんからの薬を使用していないアオイ・ジュン

今はなにやらユキナが居なくなっていて、目の前にはユキナの飲み残しのコーヒー

チャンスでは有る・・・チャンスでは有るのだか・・・・

ガチャ

ドアの開く音・・・

結局、ジュンはチャンスを逸してしまった

もっとも、タダの水なんだけどね(笑)

さて、戻って来たユキナはやけに上機嫌にみえる

実際、上機嫌なのだが・・・・

貴方には経験が無いだろうか?

何処か後ろめたい事が有る時には、相手の笑顔が妙に怖く感じる時が・・・・・

笑顔のまま、すたすたとジュンに近づいてくるユキナ

「・・・・・・・(汗っ)」

後ろめたさから、内心慌ててているジュン

そして、ユキナの顔が目の前に

「ねえ、ジュンちゃ〜〜〜ん、私の事好き?」

にへら〜〜〜とした笑顔のままジュンに尋ねる

「うっ・・・・」

言葉に詰まってしまう

ここで、素直に答えれば話は簡単なのだか、生憎とジュンはそんな性格ではない

「いっ、いや、あの(汗っ)」

「はっきりと答えて欲しいな〜〜〜、ジュンちゃ〜〜〜ん♪」

有る意味、とても意地悪な質問を問い掛けてくるユキナ

何やら、頭がくらくらしてくる

「ねえ、もしかして私がジュンちゃんの事からかってると思ってる?」

今度は一転して真剣な面持ち

「・・・・・・・・・(赤)」

ジュンには答える事が出来ない

「私はジュンちゃんの事からかったりしてないよ、今から証明してあげる(赤)」

僅かに頬を赤らめつつ、少しずつジュンに顔を寄せていくユキナ

ジュンは動く事が出来ない

そして・・・・・・・・

 

 

ばたっ

 

 

何故かいきなりユキナがジュンに倒れ掛かり、その巻き添えを食ってしまうジュン

見様によっては、ユキナがジュンを押し倒したようにも見える・・・・・

「す〜」

しかし、何故かそのまま、ジュンの胸にもたれて、安らかな寝息をたてているユキナ

「・・・・・?(汗っ)」

アオイジュンの貞操の危機?は、一先ず去ったようだ(笑) 

「ユキナちゃん・・・一体どうして・・・・アレ・・僕まで・・・寝む・・・く・・・・・・・・・・・・・」

2人とも安らかな寝息を立て始める

実はその様子をこっそりと影から眺めていたミナトさん

「・・・・・・・、こんな展開になるんだったらわざわざコーヒーに睡眠薬なんて入れなくて良かったかも・・・」

ミナトさん一体何をするつもりだったんだろう?(汗)

「アオイ君、奥手だけど生真面目だから、2人に睡眠薬でも飲ませて一緒のベッドにでも放りこんどけば、勝手に勘違いして責任取るって言い出すかな〜と思ったんだけどな」

・・・・・・・・・(汗) 

「まっ、こんな展開の後にベットに放りこんどくのは野暮か、後は二人に任せましょう、結果は一緒になりそうだし(ニヤリ)」

ミナトさんって、結構悪人かも(苦笑)

 

ユキナとジュン

何故か中々進展出来ない二人の有る日の御話

 


この話の正式タイトルって

『策士達の恋愛『相談』室』

なんだよね、実は(笑)

このまま次の短編に進んでみる

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