某年某月某日
ホシノ・・いや、テンカワルリは人生最大のピンチを迎えていた
危機?
「どうしよう・・・」
ルリはホテルのシャワールームの鏡に向かい、困惑していた
今日はどんな日かというと・・・新婚初夜という日で・・・今までルリはアキトに身体を許さなかった
そういう雰囲気になった事は何度かあったのだが、結局今まで何事も無く
アキトとて男であって、我慢させられる事は辛かったが、根が真面目なアキト、かえってルリの身持ちの固さに好感を持つ部分もあり、ルリとの結婚を決意する
そこまでは良かった・・・良かったのだが・・・・・
「小さい・・・」
裸になって自分を鏡に移せば・・・・平均以下の小さな胸
アキトがその事を知った上で受け入れてくれたのであれば、こんなに悩まない
だが
「ううっ・・・・見栄はってパットなんて使うんじゃなかった・・・・・」
そう、アキトの周辺の女性達のスタイルの良さに負けじと、つい
胸パットを入れ、「女性」を強調する事で、アキトは自分に振り向いてくれたような気がする
少なくとも『ルリの心の中』では、そうなのだ
実は、アキトがルリに好感を持ったのは、そのしっかりとした性格の方であって、胸では無いのだが他人の心など解らない物
変にもてていて、ユリカを筆頭に女性からのアプローチの多いアキト、ルリとて本当は自分の身体を使ってアキトを繋ぎ止めるぐらいの事は考えた事がある
だが、それを止めたのは自分のスタイル、胸の小ささ・・・ばれてしまえばアキトの心は?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも、ここまで来て・・・・・」
いくらなんでも、ここまで来れば拒めない
さて、ベッドの上でルリは待つアキトだが、アキトはアキトで悩んでいた
基本的に根は真面目なアキト、今までこんな事の経験は無い
・・・まっ、成田離婚なんて事にならないように気をつけなよ、テンカワ君、新婚旅行での夫の情けなさに愛想をつかして、帰って来た途端に離婚、何てことも多いからね(にやり)・・・
アカツキに言われた事だが、自分の情けなさ、優柔不断さにコンプレックスを持っているアキトには笑えない
ナデシコに乗ったばかりの頃、まだ子供の頃からしっかりとしていたルリとコック見習いの自分
その頃は、生意気だけどしっかりした子だなあ、程度にしか思っていなかった
やがて、ルリが成長し、自分に好意を向けてくれていると知った時、アキトは嬉しいと同時に怖くなった
いずれ、自分の情けなさに愛想をつかされる日が来そうな気がして、だから、アキトは必死に頑張った、今なら、ルリと結婚しても食っていけるぐらいの収入、そして、コツコツと金を貯めて新婚旅行が出来る収入ぐらいならある
ルリは綺麗になった、性格もしっかりしている、周りの男が放っておいてくれる筈がない、本当なら自分など相手にしてくれなくても不思議はない
等と言うことを結婚までこぎつけておきながら、まだ悩んでしまうアキト
アキトは昔、雑誌やらなんやらで、恋愛マニュアルを色々学んだりとか、ともかく、色々とやってはみたが・・・・
マニュアルなんてものは、所詮マニュアルである、十人十色、千差万別の恋愛全てに通用する筈もない、参考にはなっては決定打にはならない訳で・・・・
「アキトさん、なにしてるんですか?」
と、結構、ルリに訝しがられた事も多いのだ
とはいえ世の中マニュアルを嫌がる人も多いが、参考になってくれるだけでもありがたいと言う事もある、全てが役にたったとも言い難いが全く役立たずだったとも言えない、だからこそ、アキトも悩む
・・・最初の失敗っていうのは、後々まで響くよ、テンカワ君(にやり)・・・
またも、アカツキに言われた事が頭の中で鳴り響く
・・・男の人は、経験豊富な方が良い・・・
雑誌に載っていた、そんな女性の意見もあった
「失敗したらどうしよう(汗)・・・・・」
ここまでこぎつけたというのに、本気で悩むアキト
悩んでいるアキトはルリの胸が平均以下である事など、全く気にしない・・というか、そんな事を気にしている余裕など全くないのである(苦笑)
やがて、ルリがシャワールームから出て来る、バスタオルを身体に巻き、胸を隠して
「あの・・・アキトさん・・・電気消してください・・・」
ルリも覚悟決めたようだ
「うっ、うん」
言うとおりに、電気を消すアキト
ここは、び〜のHPなので、ここから先は省くが・・・
さて、一戦終わった後の事
「アキトさん、変に手馴れてませんか?」
やる事を終わらせた後のルリの台詞
初めては痛いと聞いてたいが、思ったよりは痛くなく、なんだかアキトが変に手馴れているように感じたのだ
「色々勉強したし」
なんとなく答えてしまうアキト
「勉強?」
アキトに不審な目をむけるルリ
「あの・・・まさか・・・勉強って他の女の人と」
「えっ(汗)」
まさか、そんな風に見られてしまうとは思ってもみないアキト
「ちっ、違うんだって、ほらっ、あれっ、だからっ」
慌てれば慌てるほど、言いたい事が口から出てこない
「・・・・・」
そんなアキトを無言で見つめるルリ
・・・ルリちゃん、怒ってる(汗っ)・・・
実はルリは怒っているのではなく、不安になっていて、どんな顔をしてい良いか、解らなくなっているだけではあるが
「ちっ、違うんだっ、俺もこういう事初めてだし、ほらっ、マニュアル本とかみて、その初めてだなんていったらルリちゃんに馬鹿にされるかと、だからそのっ(汗っ)」
情け無いぞ、テンカワアキトっという、読者の声が聞こえるような気もするが、空耳だろうか?(苦笑)
実は、初めてのルリを気遣っていたからこそ、男の本能からくる暴走を必死に抑えていた、という事も間違いなくある
男と女では、基礎的な体力が違う、男が少し力を込めて抱きしめるだけで、女性は苦しい、よく、小説や漫画等の『物語』では、激しい事を好む女性が登場するが、実際にはほとんどの場合、女性の身体はソフトに扱わないと、ただ苦しくて痛い思いをさせるだけである
それ故、合意の上の行為であったとしても、初めての経験があまりに痛く苦しい物であれば、そのトラウマから初体験の相手を憎むようになってしまう女性もいる、アキトはルリに、そんな事になって貰いたくはない、というか、ルリに嫌われたくない
だからこそ、アキトは色々と勉強したというのに、それが裏目に出てしまう事もあるから、男女の関係は難しい
「本当ですか?」
上目遣いで不安そうにアキトを見つめるルリ
なんというかこう・・・・一戦終わったばかりだと言うのに、また押し倒したくなるような可愛さにクラッとくるアキト
「本当っ、本当だからっ、だから・・その・・・」
己の欲望と、初めてのルリ相手に一晩に何回も求めれば、かえって嫌われてしまわないかという、気持ちの間で揺れ動き始めるアキトの心
こんな調子で始まった、アキトとルリ夫婦生活
これから先も、前途多難なのかもしれない・・・・が
その後、愛する女性の身体を開発し、悦びの声をあげさせる事の素晴らしさに気づいてしまったアキト君
実はこの話、『でんぱそのじゅうなな〜』に続いていくのである(笑)
ちなみに、この後、アキト君は『女性の胸は、好きな人に揉まれると大きくなる』という俗説が間違っている事、少なくともルリ相手には当てはまらない事を実証した(笑)
後書き
HRAT、3周年、なーんにもネタ思いつかなかったけど、唐突に思いついた話を、行き当たりばったりで1時間半ほどで纏めてみたり
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