かってに「瑠璃とルリ」番外編
ある日の食卓

「ルリちゃん、おいしかったよ。」

ルリに褒めるアキト
本日のメニューはカキフライと千切りキャベツ、手作りのポテトサラダであった。しかもタルタルソースは自作と言う手の込んだものである。

「いえ、アキトさんと瑠璃さんが丁寧に教えてくれたからですよ。」

謙遜とはこの事だろう。実はアキトと瑠璃に料理を指導してもらうようになって、甘い評価はやめてくださいと言ってからというものルリの料理のできばえ、味ともに右肩上がりなのだ。

「そうそう、おいしかったよ。私はムラがあるからね(笑)。」
とユリカが苦笑しながら感想を言った。
自覚してたんだ…
アキト、瑠璃、ルリの三人は心の中で突っ込んでいた。

「今日は何かうれしい事でもあった?いつもアキトさんと一緒に作ってる時のものと少し違う感じだったけど。」
瑠璃は食堂で働いている為少々料理の感じが違う事がわかるようになっていた。

「そうだね。漠然とした感じだけどアキトが教えながら作ってる料理とは違う…かな。」
ユリカは細かくは言えないが、違いがわかったらしい。
(作者も豚カツ屋でバイトしているからわかる事だが、人によって同じ材料から全く感じが違うものができるのだ。たとえそれがマニュアル化されたものでも料理の顔が人によって違うし、その時の感情でも違う事を補足しておく)

「実はアキトさんに頼んで今日は一人でやってみたんです。」

「「へ?」」

「そうなんだよ。瑠璃は今日食堂勤務遅かっただろ?でユリカも少し遅かったし。だから何かびっくりするもの作ろうかって話してたんだけど…」

「その時に、その…一人でやってみようかと思いまして(赤)」

「へぇ〜すごいなぁ。私も一人で「「「やらないでくれ!((ください!))」」」…はい(涙)」
3人から突っ込まれるユリカ。かなりの確率で殺人料理が混じるので被害を抑えるために、とはいえ哀れ(笑)

「じゃ、私これから書類片付けなきゃ行けないから部屋にもどるね。」
えっ!と思われるかもしれないがここが以前のユリカとは違うところなのだ。アキトと瑠璃が結婚しているからアキトを諦めたもではなく自分でも以前のユリカではいけないと考えるようになったのだ。

「「「お休み((なさい))ユリカ(さん)(艦長)。」」」

残った3人の内アキトはコーヒーを、瑠璃とルリはホットミルクを飲んでいた。

「今日は本当においしかったよ。ただ少し焦げ目があったから今度はもう少し水気を切ってから衣をつけるといいよ。」
「「そうなんですか?」」
「うん。水気があると小麦粉が厚くなっちゃって溶き卵をはじいちゃうんだよ。」
「その状態で油の中に入れたら爆ぜてそこが焦げちゃうんだ。」

「そうだったんですね。次からはそういうところも気をつけます。」

「でもあのポテトサラダは本当にうまくできてましたよ。」
「ありがとうございます。」
ルリの作ったポテトサラダは、ジャガイモ、人参、キュウリのほかに、ハムとタマネギが入っていたのだ。

「でもポテトサラダにみじん切りのタマネギを入れるなんてよく思いつきましたね?」
「そうだよ。あれは業務用のものには入ってるけど…誰かに教えてもらった?」
少なくなったコーヒーを飲み干しながらアキトはルリに尋ねた。

「あれはホウメイさんが作ってるのを見ててタマネギを入れる所を見て聞いたんです。

             〜回想〜
「ホウメイさん。ポテトサラダにタマネギなんて入れるんですか?」

「おやルリ坊。へんかい?」

「データではタマネギを入れるなんて載ってなかったものですから。」

「あぁそういうことかい。いいかい?タマネギはみじん切りにするか、スライスしたものを細かく切って使うかのどちらかなんだよ。」
「どちらにも言えるけど氷水でしめてやる事がたいせつでね。そうする事で、タマネギのくさみが無くなって気にならなくなるんだ。」

「そうなんですか。でも…」

「慌てないどくれルリ坊。ジャガイモとハムとキュウリ、人参に塩胡椒とマヨネーズだけでもお手軽だけどそれじゃコックの名が廃るからね。ま、隠し味ってとこだね。」

「興味深いお話ありがとうございます。今度試してますね。」

「がんばりなよ。」

            〜回想終了〜

と言うことなんですよ。」

「「へぇ。」」

「さすがにホウメイさんは違うね。」
関心するアキトに
「そうですね。あのタルタルソースは?」
質問する瑠璃

「あれは市販のものです。さすがにタルタルソースを作る時間はなかったですから。やってみたいですけどね。」
苦笑しながらも答えるルリ。
「じゃ今度3人でホウメイさんに教えてもらおうか?」
とアキトが提案すると、
「「そうですね。そうしましょう。」」
寸分の狂いなく答えるルリ‘s(笑)

感想を言い合っているうちに時間は艦内時間午後10:00。

「あっとルリちゃんもう10:00だけどどうする?」
時計を見てルリは
「部屋に帰りますよ。明日は早いですし。」
といって立ち上がるがそこに瑠璃が
「泊まっていきませんか?」
とルリに提案する。
「えっ!でも…御邪魔するといけないですし(真っ赤)」
「いいですよ。気にしなくて。ね?アキトさん。」
「そうだよ泊まっていきなよ。」
などと説得するのに20分。
「じゃあ、お言葉に甘えて泊まっていきます。」
「着替えは瑠璃のを使えばいいし、明日の朝は俺たちも早いから起こしてあげるよ。俺は大浴場に行くから…って聞いてない(泣)」

「ルリちゃん一緒に入りましょうか?」
「はい。」
どうやらアキトの声はまるっきりシカトされアキトは大浴場に向かって行った。


「じゃあ、俺が一番左で、真ん中が瑠璃。一番右はルリちゃんでいいかな?」
「川の字ですか?初めてですよ。」
「いつでも泊まりにきてくださいね。」
「はい。ありがとうございます。ではおやすみなさい。」
「「おやすみ。」」

こうしてアキトと瑠璃、ルリの一日が終わった。

 

 

おまけ
翌朝、早く起き朝食を作りおえていた瑠璃とこれまた習慣で早く起きたアキトがルリを起こそうとしたが全く起きなかった。後で聞いたらいつも一人で寝起きしていたが初めてほかに人がいると言うことに安心しきってつい寝過ごしたとの事であった。

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後書き
ハンドルネームはフリータです。これが初作品となる私が作家(単発の可能性あり)としてけじめを付けないと気がすまないですから。
この作品は管理人様の瑠璃とルリを読んで自分の実生活をミックスしてみたものです。文中にもありますが私はトンカツ屋でバイトをしてまして、そこで学んだ料理を取り入れてみました。カキフライやポテトサラダはその中の一つです。とはいえアキトやホウメイがカキフライやポテトサラダを作ったなんて描写は原作にはなかったですけど(苦笑)
処女作ですからあまり面白くはないと思いますが楽しんでくれたら幸いです。では


b83yrの感想

う〜ん、ほのぼの(笑)

料理に限らず、マニュアル通りにやっても人によって違いの出るモノって多いんですよねえ

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