ある白い建物の中、男は一人の女性と向き合いながら真剣な面持ちで語り掛けていく。

「お前の知っているテンカワ・アキトは死んだ……」

だが女性はその目に涙を貯めながら、納得できない様子で首を振る。

「外道になった俺は、お前をこの腕に抱く事はもう無い…」

男は綴る。自らの胸の内を。

「どうして?…どうしてこんな事になったの?」

女性は涙をこぼしながら、男に問い掛ける。

「すまない……ユリカ……すまない…」

他に何も出来ない、ただそれだけの事。………人の路を外れた自分に何が出来ようか?

「アキト…」

元々ユリカは気付いていた。悲しくも認めざるを得ない事に。この人は遠くに行ってしまった……もう届かないのだと。


静寂がその場を満たし、痛いほどの沈黙がその場を支配して行く。

しばらくして、その沈黙を破る声がした。

「アキトさん……」
「アキト……」

それは女性にとって妹も同然の娘の声……それは男の感覚を支えていた少女の声…
二人の声が静寂を破り自分たちへと届いてくる………


























「私、四ヶ月目でした♪」
「ワタシは三ヶ月だったよ♪」

……………………………………………………………………………………外道。

「アキトの鬼畜ぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!(泣)」

ユリカ嬢も参加した袋叩きから二年。その月日はアキトを変えてしまったのである。


………男の敵に。










≪必要なのか懐疑的なあとがき≫

こんにちはADZです。一応『大切な人だから……』のその後です。短いですが。
ちなみに場所や診察はイネスさんの研究室、と言う事で。

続きません。多分。

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b83yrの感想

まあ、あれだ、アキト君

この際だから、徹底的に外道になってユリカも幸せにしてやりなさい、うん(苦笑)

3(ぴ〜)とか4(ぴ〜)な関係なら、みんなで仲良く出来るぞ(にやり)<誰が一番外道なのやら(笑)




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