「なっ、なんですかアキトさん(汗)」
なにやら、にやにやとルリ見ているアキトに気付くルリ
アキトが自分の事をこういう目で見る時は、ろくなことが無いのであるが・・・
負け?
「ルリちゃんってスタイル良いなあって思って」
「はい?」
アキトにおかしな事を言われてとまどうルリ、正直いって、自分のスタイルには自信がないのだ
身長もバストも平均以下、それでも、以前は別に気にしてはいなかった
『外見だけで女を選ぶような男は馬鹿』
そう思っていたからだ
もっとも、『自分の中身』を考えても、『こんな、くそ生意気な私』を好きになってくれる相手も居ないだろうと思っていたぐらいなのだが
一応、顔は平均以上という自覚はある、だから、自分の中身も知らずに顔に騙される男も居るかもしれないとは思っていたが、そんな事に騙されるような男はルリにとっては馬鹿なのだ
『周囲の目』など自分にとってはどうでも良い事、自分のスタイルも性格も今更変える気も無ければ変える必要も感じない、どうせ自分は一人で生きていく、ただ、それだけの事、男に合わせるような馬鹿なマネをする気は無い
ルリは馬鹿は嫌いだった・・・そのはずだった
だか、何時のまにか『テンカワアキト』という男が好きになっていた時、自分の容姿や性格が気になってしまっていた自分
今更、『可愛い女』にもなれない、自分のスタイルも変えられない
アキトの周りには、ユリカのようなスタイルの良い女性が多い、その事でどれだけ悩んだ事か
気がついてみれば、自分も馬鹿の仲間入り
そんな事を思いだし、なんとなく、怒りが込み上げてくるルリ
「アキトさん、人をからかってるんですか?」
不機嫌そうに、アキトを睨み付ける
「大体、私は胸だって無いし身長だって平均以下だし、性格だって生意気だし、私なんかの何処が良いんですか、アキトさんは」
「そうやって、案外怒りっぽい所も含めて全部かな」
「えっ(赤)」
あっさりときり返されてしまう
ルリが感情的になる事は滅多に無い、アキト絡みの事を除いては
アキトは最初、自分にだけ感情的になるルリをみて、『俺ってそんなに嫌われてるのか』と落ち込んだほどだ
だが、何故ルリが自分にだけ感情的になるのか気がついた時、自分にだけ見せてくれるその姿がかえって愛しくなっていた
「じゃあ聞くけど、ルリちゃんは俺なんかの何処が好きなの?」
「それは・・・」
「容姿だって平均、パイロットとしてもコックとしても俺なんかより凄い人はいくらでもいる、優柔不断って数え切れないぐらい言われたし、こうやって怒られた事なんて数え切れないぐらいだし」
正直な事をいえば、アキトの何処が好きなのか?と言われればルリ自身にも良く解らないのだ
それでも、自分がアキトの事を好きになっていたのは間違いの無い事、それだけは確かに解る
「いっ、良いじゃないですか、好きな物は好きなんだから!!(赤)」
なんだか、アキトのペースに乗せられてしまったようで、少し悔しいルリ
「俺の事を好きだって言ってくれた時、物凄く嬉しかったよ、それに、ルリちゃんを他の男になんて渡したくないって思った・・・心底」
「私だって・・・同じです(赤)」
やっぱり完全にアキトのペースに乗せられている・・とは思う
が、他人のペースに乗せられて悔しいし不愉快な気持ちも有るには有るが、それ以上に嬉しい・・・・
「でも、やっぱりルリちゃん胸ないよね」
カクッ
折角、良い雰囲気になったのというのにアキトの一言でぶち壊しである
「アキトさん、人をからかってるんですか?、人のことをスタイル良いとか言った後に胸が無いなんて気にしてる事を(怒)」
そこで、ふと気付くルリ
「ははあ、解りましたアキトさん、アキトさんの狙いが」
と悪戯っぽい笑顔へと変わる、ルリの反撃開始
なにか、やましいことがあるのか、ギクっとするアキト
「アキトさん、『女の子の胸は、揉めば大きくなるから』とかいってえっちに持ちこもうとしてるんでしょ?」
「いっ、いや、そんな事は(汗っ)」
そっぽを向いているが、明かに動揺しているアキトの態度を見ればミエミエである、気がついてしまった以上、そのままアキトの狙い通りにさせれば、ルリの負けだ(笑)
だから、ルリは
「解りました、そんなに私の胸が小さいっていうなら、揉んで大きくしてもらいます、ただし、アキトさん以外の男の人に」
「えっ(汗)」
一瞬、ルリの言った事が理解出来なかったアキト
そして、ゆっくりとルリの言った事の意味を噛み締める・・・そして
「だっ、駄目っ、それだけは絶対駄目っ(滝汗)」
慌てまくるアキト
アキトとて、それがルリの冗談だとは解っているのだが、たとえ冗談でもそんな事は言ってもらいたくないのだ
「だって、私の胸が小さいのがお気に召さないみたいですから、アキトさんは」
ルリの更なる反撃
「ちっ、違うんだって、ルリちゃんの胸が小さいのは本当だけどルリちゃんのスタイルが良いっていうのも本当なんだって(汗っ)」
「・・・それだけは本当に訳が解らないんですけど?」
小首をかしげ、怪訝そうなルリ
「だから、ルリちゃんが凄く綺麗に見えたんだって」
「でも、胸ないって」
綺麗と言われて少し頬を赤らめるルリ
「だから、そういう事じゃなくて・・・なんと言ったら良いのか・・・・ともかく、ルリちゃんが綺麗にみえたの」
「胸が小さいのにですか?」
「胸が小さくても!!」
強い口調で、きっぱりと言い切るアキト
「・・・・・もしかして、アキトさんって貧乳好きの変態さんなんですか?」
じと目でアキトをみるルリ
「違うんだってば〜〜〜〜、俺が好きなのはルリちゃんで、胸がどうのこうのなんて関係無いんっだってば(汗)」
アキトの動揺ぶりを見て、少々虐め過ぎたかな、そろそろ許してあげようかなと思っていると
がばっ
「あっ(赤)」
いきなり、アキトに抱きしめられる
「とっ、ともかく絶対駄目、俺以外の男にルリちゃん触らせるなんて絶対駄目!!」
・・・・・・・・
くすりとルリの顔に笑みがこぼれる
「冗談ですよ、私もアキトさん以外の男の人になんて嫌です」
「解ってる、でも、冗談でも言って欲しくないんだそんな事、身勝手なのは解ってるけど・・・」
ルリを抱きしめるアキトの腕に、更にぎゅっと力が入る
すこし息苦しいが、心地よくもある
「アキトさん・・私・・・・」
・・・・・・・・・・・
・・・・・結局、この二人はこの後『検閲削除』な内容へと進んでしまうのである、ここは、『び〜のHP』なんでこれ以上は書けないが(笑)
さて、なんだかんだアキトの狙い通りの展開へと進んだ訳だが・・・
ルリは、アキトの狙いに途中で気がついていながら、それを阻止出来なかった訳だが
ルリが『負けた』ように思えないのは、私だけでしょうか?
今日『も』アキトはルリを可愛がりすぎてしまうのである(笑)
後書き
HRAT向けっていうよりも、普通の短編でも良いような気もするが、まあ、2周年って事で勘弁してください(苦笑)
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